太平洋上で熱帯低気圧ロレーナが勢力を強め、メキシコ国内の複数の州に大雨と雷雨をもたらしています。最大風速75km/hのロレーナは北西に進んでおり、激しい降水が予想され、鉄砲水や土砂崩れを引き起こす可能性があります。
同時に、メキシコ北東部には第25号寒冷前線が接近しており、気温の大きな差を生み出しています。ドゥランゴ州とチワワ州の山岳地帯では氷点下の気温と霜が予想されています。バハ・カリフォルニア州、バハ・カリフォルニア・スル州、ソノラ州の沿岸地域でも、早朝には最低気温が約-5℃になると予測されています。
グアナファト州では、午後3時から午後9時の間に非常に強く、激しい雨が降り、雷放電を伴う見込みです。当局は、急激な気温の変化に対応するため、最新の気象情報に注意し、安全に関する勧告に従うよう国民に呼びかけています。暖かい服装と水分補給の重要性も強調されています。
ロレーナはメキシコ沿岸から約550km南東の地点で発生し、北西に進んでいます。今後24〜48時間でハリケーン級の勢力に発達する可能性があり、水曜日にかけてさらに強まる見込みです。しかし、72時間後には水温の低下と風のシアの増加により弱まる可能性があります。ロレーナによる大雨は、水曜日遅くから金曜日にかけてアリゾナ州にも影響を与える可能性があり、メキシコでは特に高台で生命を脅かすような鉄砲水や土砂崩れのリスクが高まります。
一方、メキシコ北東部への第25号寒冷前線の接近は、山岳地帯に厳しい寒さをもたらします。バハ・カリフォルニア州、チワワ州、ドゥランゴ州の山岳地帯では、水曜日と木曜日の早朝に-5℃から-10℃の最低気温が予想されています。これは季節外れの寒波であり、当局は住民に対し、防寒対策と適切な準備を行うよう呼びかけています。特に、バハ・カリフォルニア州の沿岸地域では、高波にも注意が必要です。