トルコのトゥンジェリ地方で、メティン・アルマアン博士教授の研究チームが5つの新植物種を発見し、科学界に紹介しました。これらの発見は、トゥンジェリの豊かな生物多様性を浮き彫りにするものです。
新たに確認された種は、「ギュプソフィラ・ムンズレンシス」(ムンズルの息吹)、「グンデリア・ヴィテキ」(ミルクケインガー)、「ペディクラリス・ムンズルダゲンシス」(白髭)、「アリウム・ムラトゼリ」(アジザブダルタマネギ)、「アリウム・シナシイ」(ハキス玉ねぎ)です。これらの発見は正式に文書化され、「Annalen des Naturhistorischen Museums Wien」、「Phytotaxa」、「Nordic Journal of Botany」といった国際的な学術誌に掲載され、科学文献に加えられました。
トゥンジェリは約2,200種の開花植物の生息地であり、そのうち約20%にあたる約450種が固有種、つまり地球上の他の場所では見られない種です。アルマアン教授の研究は、この地域の生物多様性の理解と保全に大きく貢献しています。教授は2011年からトゥンジェリでの研究を開始し、現在も毎年調査を続けています。
アルマアン教授は、すでに発表されている5種に加えて、現在研究中の10種の植物種も特定しており、これらもトゥンジェリ固有種であると考えられています。さらに、絶滅の危機に瀕している「ブルドゥムチュク」、「カラン・ナキリ」、「ホロズ・ギュリュ」といった種の存在も指摘しており、これらの特定は保全活動にとって非常に重要です。
アルマアン教授は、トゥンジェリの自然環境に感銘を受け、この地域の生物多様性に貢献し、新しい植物種を発見することに大きな満足感を得ていると述べています。彼の研究は、トゥンジェリの豊かな植物相を科学界に紹介し、その後の保全のために不可欠なものとなっています。