トルコ、ラトモス山脈で8000年前の新たな岩絵発見、古代のメッセージを現代へ

編集者: gaya ❤️ one

トルコ西部、アイドゥン県とムーラ県にまたがるラトモス(ベシュパルマク)山脈で、約8000年前のものと推定される新たな岩絵が発見されました。この貴重な発見を受け、アイドゥン文化財保護地域委員会は当該地域を「第一級考古学遺跡」として正式に指定しました。

生態系保護・自然愛好家協会(EKODOSD)の会長であるバハッティン・シュリュジュ氏は、地域での調査中に、これまで知られていたサウルク村やマドラン山脈の岩絵とは異なる、山脈の中心部から離れた場所で3番目の岩絵群を発見したことを報告しました。シュリュジュ氏は、岩絵が発見された険しい地形には、まだ発見されていない多くの遺物が隠されている可能性が高いと指摘し、これらの岩絵の研究と保護、そしてトルコの遺産としてのプロモーションのためには、包括的な保全アプローチが不可欠であると強調しています。

ラトモス山脈の岩絵は、西ヨーロッパの氷河期に描かれた動物中心の絵画とは異なり、人間、男女関係、家族といったテーマを扱っている点が特徴的です。これは、紀元前6千年紀から5千年紀にかけての初期定住社会の宗教観や社会生活を理解する上で、ユニークな視点を提供します。ドイツの考古学者アンネリーゼ・ペシュロウ・ビンドカト氏が1994年に初めてこの地域の岩絵を発見して以来、数百点の絵画が記録・登録されてきましたが、今回の発見は、さらに広範な分布を示唆するものです。

しかし、この貴重な文化遺産は、鉱業、風力発電(WPP)、太陽光発電(SPP)プロジェクトといった開発計画によって脅かされています。シュリュジュ氏は、これらのプロジェクトが適切な場所で実施されることは理解できるとしつつも、ラトモスのようなユニークな自然・文化地域が犠牲になるべきではないと警鐘を鳴らしています。過去には、採石活動が岩絵の保存を脅かした事例も報告されており、地域社会や専門家からは、開発と文化遺産の保護との間で慎重なバランスを取ることが強く求められています。

アイドゥン文化財保護地域委員会による岩絵および考古学的発見の登録手続きが完了し、この地域が第一級考古学遺跡として保護されることになったことは、この古代の芸術作品が持つ計り知れない価値を再認識させるものです。ラトモス山脈の岩絵は、単なる過去の遺物ではなく、数千年を経て現代に語りかける人類の普遍的な表現であり、その保存は未来世代への責任でもあります。この発見は、人類の歴史の深遠さを物語ると同時に、自然と文化遺産を調和させながら未来を築くことの重要性を改めて示唆しています。

ソース元

  • Vatan

  • Aydın Denge Haber

  • Aydın Denge Haber

  • Habertürk

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