ドミニコ共和国の国税庁（DGII）は、2025年の最初の半年間において、税収目標を上回る実績を上げたことを発表しました。2025年6月末までの累計税収額は4,721億7,210万ペソに達し、当初の予測を1.3%上回りました。これは前年同期比で402億3,100万ペソの増加、すなわち9.3%の成長に相当します。
特に2025年6月単月では、705億6,760万ペソが徴収され、月次目標を15億210万ペソ（達成率102.2%）超過しました。前年同月比では14.3%増、金額にして88億570万ペソの増加となりました。法人所得税および資産税は17.0%増、個人所得税は16.5%増と、主要な税収項目で顕著な伸びが見られました。DGIIは、経済の活性化、生産活動のフォーマル化、納税者の納税遵守の向上、税務行政の強化、デジタルプラットフォームの近代化、監督プロセスの改善、そして自主的で透明性の高い納税文化の醸成が好調な業績の要因であると分析しています。
この税収増加は、ドミニコ共和国経済の堅調さを示唆しており、公共サービスや開発プロジェクトへの投資能力を高めるものです。世界銀行の報告によると、同国は過去20年間、地域平均を上回る経済成長を遂げています。2025年の経済成長率は4%と予測されており、消費と投資が主な牽引役となる見込みです。2024年6月には、税収増加、国民保護、主要産業支援を目的とした包括的な税制改革が提案されており、GDP比の税負担率を14.5%から17.5%に引き上げる目標が掲げられています。これらの取り組みは、国の財政健全性を高め、持続可能な経済成長を促進するための重要な一歩となります。