預言者のモスク(アル-マスジド・アン-ナバウィ)メディナ、サウジアラビア。
サウジアラビアとカタール、記録的な成長を背景に観光提携を強化
編集者: Irina Davgaleva
サウジアラビア王国とカタール国は、観光分野における協力を拡大する意向を正式に固め、相互理解覚書(MOU)に署名しました。この署名式典は、リヤドで開催された世界観光機関(UNWTO、現UN Tourism)の総会に合わせて行われました。この動きは、両国がホスピタリティ産業における革新的な発展と持続可能な成長を目指す強い意志を示すものであり、ペルシャ湾岸地域全体を一つの統合された観光地として強化する狙いがあります。
両国が連携を深める背景には、すでに市場間で緊密な関係が存在することが挙げられます。特に、2024年にはカタールへの全訪問者のほぼ4分の1をサウジアラビア国民が占めています。カタールにとって、このパートナーシップは、2022年のFIFAワールドカップ開催によってもたらされた観光の勢いを維持するために極めて重要です。カタールは、2030年までに年間600万から700万人の訪問者数達成を目指しており、既に2024年には505万1千人という過去最高の観光客数を記録し、その回復力と成長力を示しています。
一方、サウジアラビアにとって観光は、野心的な国家プログラム「ビジョン2030」の中核をなす要素です。このプログラムは、2030年までに年間1億5千万人の訪問者を誘致することを目標としています。観光セクターはすでに目覚ましい成果を上げており、経済への観光貢献度は2019年の3%から現在までに5%へと増加し、2030年までに10%を達成するという目標を掲げています。
さらに、サウジアラビアは2024年、G20諸国の中で観光収入の成長率において第1位を獲得しました。同年最初の7か月間における外国人観光客の増加率は、2019年の同時期と比較して73%という驚異的な伸びを示しています。この急速な成長は、観光産業が経済多角化の柱として機能していることを明確に裏付けています。
今回の合意は、多岐にわたる協力の側面を網羅しています。これには、国際的な展示会への共同参加やイベントの企画、独自の文化的・自然的な観光資源の共同プロモーションが含まれます。特に、ビーチ、文化、歴史観光といった専門分野の開発に重点が置かれています。また、両当事者は、旅行者にとってシームレスな体験を提供するために、データと専門知識の交換、および最先端技術の導入についても合意しました。この同盟は、「カタール国家ビジョン2030」と「サウジ・ビジョン2030」というそれぞれの国家戦略に従いながら、基準と提供内容を調和させ、世界舞台における湾岸地域の地位を強固にするものです。
ソース元
Travel And Tour World
Arab News
Asharq Al-Awsat
Qatar Day
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