コロンビアは、国家的な「コロンビア：アストロツーリスティコ」プロジェクトの一環として、ラ・グアヒーラ県にあるサンチュアリオ・デ・ファウナ・イ・フローラ・ロス・フラメンコス（ロス・フラメンコス動植物保護区）をアストロツーリズムの新たな拠点として推進しています。2025年6月に開始されたこの取り組みは、国内の優れた星空観測地を開発し、持続可能な観光を促進することを目的としています。
広大な7,000ヘクタールを誇るロス・フラメンコス動植物保護区は、澄み切った空と最小限の光害という、天体観測に理想的な条件を備えています。この保護区は、ピンクフラミンゴをはじめとする多様な動植物の生息地であると同時に、その静寂な夜は宇宙の壮大さを静かに感じさせてくれます。
この国家的なイニシアチブでは、国内でアストロツーリズムに適した場所を最大50ヶ所特定し、特にポテンシャルの高い10地域に専門的な支援を提供することを目指しています。これにより、コロンビアは持続可能なアストロツーリズム分野でのリーダーシップ確立を目指します。専門家は、この取り組みが観光客誘致だけでなく、地域の自然環境保全と住民の生活向上にも貢献すると指摘しています。
ラ・グアヒーラへの指定により、専門的なトレーニング、天文学的ポテンシャルの技術評価、望遠鏡や双眼鏡などの基本的な観測機器の提供といった支援が行われます。さらに、アストロツーリズムのコンテンツ開発や地域連携の支援も含まれ、地域の自然遺産を保護しつつ新たな経済的機会を創出する「WIN-WIN」の関係構築を目指します。
このアストロツーリズムの推進は、ラ・グアヒーラの豊かな生態系の保全を促進するとともに、地域社会の経済的・社会的成長を力強く後押しします。新たな雇用機会の創出や地域文化への誇りの醸成が期待されており、コロンビアの観光戦略における新たな地平を切り開くものとして注目されています。