モザンビーク北東部カボ・デルガード州で、イスラム過激派による攻撃が激化し、過去8日間で4万6千人以上が避難する深刻な人道危機が発生しています。避難民の大多数は女性と子供であり、搾取やジェンダーに基づく暴力のリスクにさらされています。この状況は、2017年10月以来続くイスラム国関連の反乱が、依然としてこの地域に厳しい課題をもたらしていることを浮き彫りにしています。
特にキウレ地区では、4万2千人以上、その半数以上が子供たちが家を追われました。これらの家族は、基本的なサービスが不足しているキウレ・セデのような過密な避難キャンプに身を寄せています。現地組織によると、7月最終週から始まったキウレでの攻撃により、5万7千人以上が避難したと報告されています。モザンビーク国防大臣は、状況の深刻さを認め、国防軍が武装勢力の追跡に当たっていることを明らかにしました。
この危機に対する人道支援は、深刻な資金不足に直面しています。人道対応計画には3億5200万ドルの資金が必要ですが、これまでに確保されたのは6600万ドル、すなわち19%に過ぎません。この資金不足は、被災者への不可欠な援助を提供する努力を著しく妨げています。戦略・アフリカ研究センター（ACSS）は、暴力の増加という懸念すべき傾向を指摘しており、2024年にはイスラム過激派による攻撃で少なくとも349人が死亡し、前年比で36%増加したと報告しています。
アフリカ連合（AU）は、この危機に対処するために積極的に関与しています。2025年7月には、AUはカボ・デルガード州の治安および人道状況を評価し、安定化のための戦略について関係者と協議するための技術評価ミッションを派遣しました。このミッションは、国内避難民（IDP）キャンプを視察し、市民社会組織と会合を持ち、平和と安定の回復に向けたモザンビークの努力を支援するというAUのコミットメントを示しました。AUは過去にも、南アフリカ開発共同体（SADC）のモザンビークミッション（SAMIM）に物資支援を提供しており、地域全体での紛争解決への広範な関与を示しています。
紛争の影響は、直接的な避難や暴力にとどまりません。2018年から2021年の間に、カボ・デルガード州で600人以上の女性と少女が過激派に誘拐され、強制結婚や虐待を受けたという報告もあります。医療や教育を含む基本的なサービスへのアクセスは深刻に妨げられており、多くの学校が損壊または破壊されています。避難場所での不安定な生活状況と、限られた資源へのアクセスは、女性と少女の脆弱性をさらに悪化させ、搾取やジェンダーに基づく暴力のリスクを高めています。継続的な治安の悪化は、人道支援へのアクセスも妨げており、不安定な状況のために数千人が支援を受けられないままです。国際社会からの注目と強力な支援は、苦しみを軽減し、カボ・デルガード州の長期的な安定を促進するために不可欠です。