タイとカンボジアの国境での衝突が激化し、数十人の死者と数万人の避難者が出ています。両国は互いに攻撃の責任を主張し、国際社会は事態の収拾を求めています。
タイの保健省によれば、タイ側で少なくとも14人の民間人と1人の兵士が死亡し、30人以上の民間人と15人の兵士が負傷しています。カンボジア側では、少なくとも1人の民間人が死亡し、5人が負傷しています。両国の国境沿いで、数十万人が避難を余儀なくされています。
タイ軍は、カンボジア軍が重火器やロケット弾を使用して攻撃していると主張し、適切な支援射撃で応戦しています。カンボジア軍は、タイ軍の攻撃に対する自衛措置として行動していると述べています。
国際連合安全保障理事会は、事態の深刻化を受けて緊急会合を開催し、両国に対し即時の停戦と対話による解決を呼びかけています。マレーシアは、ASEAN議長国として両国に冷静な対応と対話の再開を促しています。
この紛争は、長年にわたる領土問題が再燃したもので、特にタ・ムアン・トム寺院周辺の地域が争点となっています。両国は歴史的な背景や領有権を巡る対立から、度々衝突を繰り返してきました。
国際社会は、両国に対し自制を求め、平和的な解決策を模索するよう強く促しています。