アメリカ宇宙軍は、2025年8月21日にフロリダ州ケネディ宇宙センターからX-37B軌道試験機(OTV-8)の第8回ミッションを打ち上げる予定です。このミッションでは、レーザー通信技術と量子慣性センサーの実証が行われます。
X-37Bは、ボーイング社が開発した再利用可能な無人宇宙機で、2010年の初飛行以来、数回のミッションを成功裏に完了しています。OTV-8ミッションでは、サービスモジュールを搭載し、レーザー通信技術のデモンストレーションを行います。これにより、低地球軌道にある商用衛星ネットワークを活用し、米国の宇宙通信の回復力と安全性を強化することを目指しています。
さらに、OTV-8は、宇宙環境での最も高度な量子慣性センサーのテストも行います。このセンサーは、GPS信号が利用できない、または妨害されている環境で、正確な位置、ナビゲーション、タイミングを提供することを目的としています。これにより、米国の宇宙船の運用回復力を大幅に向上させる可能性があります。
このミッションは、米国宇宙軍の宇宙能力の向上と運用回復力の確保に対する取り組みを示しています。X-37Bプログラムは、官民連携による宇宙開発の成功例であり、今後の宇宙探査における重要な基盤となるでしょう。