SpaceXは、当初8月24日(米国東部時間)に予定されていたStarshipロケットの10回目の試験飛行を、テキサス州の打ち上げ拠点における地上システムの問題により延期しました。このミッションは、完全に組み立てられたSuper HeavyブースターとStarshipアッパーュージョンを搭載し、午後7時35分(グリニッジ標準時23時35分)に打ち上げられる予定でしたが、技術的な問題を解決するため、打ち上げの約30分前に一時停止されました。
今回の延期は、今年初めの飛行試験中の失敗や6月の試験スタンドでの爆発を含む、SpaceXのStarship開発プログラムが直面している複数の課題の一部です。6月の試験スタンドでの爆発ではShip 36が失われ、今回の10回目の飛行にはShip 37が指定されています。これらの課題にもかかわらず、SpaceXはStarbaseの生産施設で試験飛行用のStarshipを迅速に製造し続けており、現在、8月25日(月曜日)という早い時期の打ち上げを目標としています。Starbaseでは、年間1,000機のStarshipを生産する能力を持つ「ギガベイ」と呼ばれる大規模な製造施設の建設も進められています。
今回の試験飛行では、推力の増加、熱シールドの改善、操舵フラップの強化といった主要な進歩を評価することが目的です。これらは、同機の迅速な再利用という目標達成のために不可欠です。ミッションの目標には、メキシコ湾へのSuper Heavyブースターのソフトウォーターランディングと、インド洋上空での大気圏再突入が含まれます。これらの試験は、SpaceXが技術的な課題を乗り越え、着実に前進している過程の一部と見ることができます。
NASAは2027年までにStarshipを有人月面ミッションに使用する計画を持っており、これらの試験飛行が同機の信頼性と性能を実証する上でいかに重要であるかを浮き彫りにしています。8月25日現在、SpaceXは延期された打ち上げ日の公式な更新を提供していませんが、この遅延は宇宙開発における複雑な道のりと、それを乗り越えようとする粘り強い努力を示しています。