アメリカの無人航空機メーカー、AeroVironment社は、NASAのジェット推進研究所(JPL)と共同で、火星探査用の新型ヘリコプター「スカイフォール」を発表しました。このコンセプトは、将来の有人火星ミッションに向けて、火星の着陸候補地を自律的に探索することを目的としています。
スカイフォールは、火星の大気圏内での着陸プラットフォームを必要とせず、カプセルから直接ヘリコプターを展開する「スカイフォール・マニューバー」を採用しています。これにより、従来の着陸プラットフォームの複雑さやコストを削減し、より迅速かつ効率的な探査が可能となります。
各ヘリコプターは自律的に作動し、高解像度の地表画像や地中探査レーダーからのデータを収集します。これらのデータは、将来の有人ミッションのための安全で効果的な着陸地点を特定するのに役立ちます。
AeroVironment社の宇宙事業担当副社長であるウィリアム・ポメランツ氏は、「スカイフォールは、これまでのアプローチよりも迅速かつアクセスしやすい、火星探査への革新的な新しいアプローチを提案しています」と述べています。
この取り組みは、NASAの広範な戦略の一環として、将来の有人火星ミッションの準備を進める重要なステップとなるでしょう。