英国のエネルギー企業EnergyPathwaysは、東アイルランド海に位置するMarramエネルギー貯蔵ハブ(MESH)プロジェクトの開発を加速しています。このプロジェクトは、天然ガスとグリーン水素を組み合わせた大規模なエネルギー貯蔵施設であり、英国のエネルギー安全保障とクリーンエネルギー移行に重要な役割を果たすことが期待されています。
2025年1月、EnergyPathwaysは、東アイルランド海のブロック110/4aにおけるMESHプロジェクトのライセンス運営権を英国北海移行庁(NSTA)から取得しました。この承認は、フィールド開発計画(FDP)と環境声明(ES)の提出に向けた重要なステップと位置付けられています。
さらに、EnergyPathwaysは、英国のエンジニアリング企業WoodをMESHプロジェクトのリードエンジニアリングパートナーとして任命しました。Woodは、コンセプトエンジニアリングと前段階の設計(pre-FEED)作業を担当し、プロジェクトのエンジニアリング、建設、試運転、管理の各段階を支援します。
MESHプロジェクトは、英国のエネルギー移行戦略に沿って、2030年までにクリーン電力への移行を支援することを目指しています。具体的には、天然ガス、グリーン水素、圧縮空気を組み合わせた長期的なエネルギー貯蔵ソリューションを提供し、英国の年間電力需要の約7%に相当する最大20テラワット時(TWh)の貯蔵容量を持つことが計画されています。
このプロジェクトは、英国のエネルギー安全保障を強化し、再生可能エネルギーの利用拡大とエネルギーシステムの安定性向上に寄与することが期待されています。MESHのようなエネルギー貯蔵技術の革新は、持続可能なエネルギー供給への大きな一歩となるでしょう。