2025年6月30日、Googleは、マサチューセッツ工科大学(MIT)からスピンオフした企業、Commonwealth Fusion Systems(CFS)との間で、初の商業的な融合エネルギー購入契約を締結しました。この契約により、GoogleはCFSの初の商業用融合発電所「ARC」から200メガワットの電力を購入することになります。
このARC発電所は、バージニア州チェスターフィールド郡に建設される予定で、2030年代初頭に稼働を開始する見込みです。ARCは、400メガワットの電力を供給する能力を持ち、世界初の商業用融合発電所として位置付けられています。
Googleは、2018年からCFSの投資家であり、今回の契約を通じて、同社の技術開発を支援しています。Googleの先進エネルギー担当責任者であるマイケル・テレル氏は、「CFSとの契約により、商業用融合エネルギーの商業化に向けた有望な道筋を支援し、世界のエネルギー需要に応える技術の発展を促進したい」と述べています。
融合エネルギーは、太陽や星々を動かすエネルギー源であり、クリーンで豊富な電力供給の可能性を秘めています。CFSは、SPARCというデモンストレーション用のトカマク装置を開発しており、これを基盤としてARC発電所の建設を進めています。
このパートナーシップは、クリーンで安全な融合エネルギーの商業化に向けた重要な一歩とされており、エネルギー業界における新たな展開を示しています。