カニエ・ウェストのドキュメンタリー『In Whose Name?』、2025年9月に公開へ

ラッパーでファッションデザイナーのカニエ・ウェスト（48歳）の人生に迫るドキュメンタリー映画『In Whose Name?』が、2025年9月19日に公開されることが決定しました。

ニコ・バレスティエロス監督が手掛けた本作は、2018年から2024年というウェストにとって激動の6年間を記録しています。この期間には、双極性障害との闘い、サンデー・サービス・クワイアでの活動、2020年の大統領選挙キャンペーン、そしてキム・カーダシアンとの離婚といった、彼の人生における重要な出来事が網羅されています。ドレイク、イーロン・マスク、ファレル・ウィリアムスといった著名人も登場し、ウェストの広範な影響力と人間関係が描かれます。

私生活では、2022年12月に建築家のビアンカ・センソリと結婚し、その関係が注目を集めています。センソリはウェストのYeezyブランドでも重要な役割を果たしており、第67回グラミー賞授賞式での彼女の衣装は大きな話題となりました。別れの噂も流れる中、ウェストの代理人はこれを否定し、二人が共にいることを強調しています。報道によると、二人は関係強化のため、2025年4月にスペイン・マヨルカ島で1ヶ月間のカップルリトリートに参加したとされています。

本作は3,000時間以上の映像素材を1時間46分に凝縮したもので、ウェスト自身も「非常に深く、まるで死んで自分の人生を振り返っているかのようだった」と語るほど、彼の内面を映し出しています。監督のバレスティエロスは、ウェストの人生を6年間にわたり、1日15時間もの撮影を敢行しました。このドキュメンタリーは、ウェストが直面した精神的な課題、信仰への傾倒、物議を醸す政治的スタンスへの転換といった、彼の複雑な人生の軌跡を、外部からの解説や結論を排し、観客自身の解釈に委ねる形で提示することを目指しています。

『In Whose Name?』は、ウェストの芸術的才能と、公私にわたる混乱との間の緊張関係を浮き彫りにすることで、現代の文化アイコンがいかにして名声、論争、個人的な葛藤と共存するのかという、より大きな問いを投げかけます。このドキュメンタリーは、ウェストのキャリアと人生における重要な転換点を、彼の視点を通して深く理解する機会を提供すると期待されています。