ソフィア・コッポラ監督、マーク・ジェイコブスに迫るドキュメンタリーがヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映

編集者: Екатерина С.

オスカー受賞監督ソフィア・コッポラが、ファッション界のアイコンであるマーク・ジェイコブスに迫るドキュメンタリー映画「Marc by Sofia」を発表しました。本作は、2025年9月2日に開催された第81回ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミアを迎えました。この作品は、ジェイコブスが2024年春夏コレクションのランウェイショーを準備する12週間に密着した、親密かつ個人的な記録です。

コッポラ監督は、長年(30年以上)にわたり培ってきたジェイコブスとの友情と相互の影響を基盤に、手持ちカメラによる親密な映像とアーカイブ映像、そしてジェイコブスのキャリアを形作ってきた芸術的参照を織り交ぜながら、彼の本質的なアプローチを映し出しています。監督は、この作品が「友人としての私の視点を通して、私たちの友情の感覚を伝えたい」と語り、ジェイコブスとの関係性を「愛のラブレターのよう」だと表現しています。

ジェイコブス自身も、コッポラの「型にはまらない、よりオーガニックで自然なアプローチ」に感謝しており、このドキュメンタリーが自身の仕事と友情への深い敬意の表れであると感じているようです。監督の持ち味である静謐で内省的な映像美学は、ジェイコブスのデザイン哲学、「私たちは、働き方においてあまり直線的ではない」という言葉にも通じる、彼の直感的で非線形な創造のあり方を浮き彫りにしています。

この映画の公開は、ラグジュアリー市場の変動や、LVMHグループがマーク・ジェイコブス・ブランドの売却を検討しているという報道とも重なります。約10億ドルと評価されるブランドの将来については業界内で様々な憶測が飛び交っていますが、これはファッション業界が変化の時期を迎えていることの表れとも言えるでしょう。ジェイコブスがグランジファッションで一世を風靡し、その後ルイ・ヴィトンでクリエイティブ・ディレクターとしてブランドを牽引したキャリアを振り返ると、彼の創造性が常に時代の流れを捉え、新たな表現へと進化してきたことが伺えます。

「Marc by Sofia」は、単なるファッションドキュメンタリーにとどまらず、長年のクリエイティブなパートナーシップが生み出す深い繋がりと、変化する状況下でも揺るがない創造的な精神を探求する機会を提供します。この作品は、9月15日に米国で劇場公開される予定であり、多くの人々にインスピレーションを与えることでしょう。

ソース元

  • infobae

  • En 'Marc, by Sofia', un retrato íntimo de la luminaria de la moda y la amistad

  • Sofia Coppola emprende una 'búsqueda del tesoro' para el documental de Marc Jacobs

  • LVMH explora la venta de la marca Marc Jacobs

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