ケーラディ遺跡は、インド南部のタミル・ナードゥ州に位置する古代の集落遺跡で、紀元前3世紀頃のものと考えられています。2015年から継続的に発掘調査が行われており、近年の調査では、テラコッタ製のパイプラインが発見され、当時の高度な水管理技術が明らかになりました。
また、ケーラディ遺跡からは、タミル語系の古代文字(タミル・ブラーフミー)が刻まれた土器の破片が多数出土しており、これらの墨書土器や落書きの年代測定により、タミル文字の成立時期が紀元前7世紀頃までさかのぼる可能性が示唆されています。
これらの発見は、南インドの古代史に新たな光を当て、インダス文明やガンジス文明と並ぶ独自の文明が存在していた可能性を示唆しています。ケーラディ遺跡の研究は、南インドの先史文明像を塗り替える重要な手がかりとなっています。