ジャガイモとトマトは、ナス科の植物であり、遺伝的に近縁な関係にあります。このため、両者の交雑に関する研究が行われています。
1978年、西ドイツのマックス・プランク研究所のゲオルク・メルヒャーズ博士は、ジャガイモとトマトの細胞を融合させることで、新たな植物「ポマト」を作出しました。この技術は「細胞融合」と呼ばれ、異なる種の細胞を融合させることで新しい種を作り出すものです。しかし、ポマトは実用的な作物としては成功しませんでした。
一方、接ぎ木技術を用いてジャガイモとトマトを組み合わせた「トムテト」という品種も開発されています。これは、ジャガイモの地下部にトマトの地上部を接ぎ木することで、両者の特性を持つ植物を作り出すものです。
これらの研究は、ジャガイモとトマトの遺伝的関係や育種技術の可能性を探るものであり、農業や食品産業への応用が期待されています。