2025年6月29日(日)、地中海の平均海面水温が26.01℃を記録し、6月としては過去最高を更新しました。このデータは、欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスからのものです。
この気温は、1991年から2020年までの同時期の平均気温より約3℃高く、フランスやスペインの沿岸部では4℃を超える局所的な上昇も見られました。専門家は、現在の気象パターンを考慮すると、状況はすぐに改善する見込みはないと指摘しています。
現在、地中海地域は深刻な熱波に見舞われています。スペインとポルトガルでは月曜日に新たな最高気温を記録し、フランス、イタリア、そして英国でも気温が上昇しています。地中海の急速な温暖化は、地球規模での気候変動対策の緊急性を浮き彫りにしています。
2023年以降、この地域では異常な高温が継続的に観測されており、海洋熱波の頻度と強度が増しています。これらの状況は、海洋生物に深刻な影響を与え、漁獲量の減少を引き起こし、より強力な嵐の発生にもつながっています。2022年の研究では、2015年から2019年の間に発生した海洋熱波によって、多くの水中生物種が広範囲にわたって死滅したことが明らかになりました。この問題は、日本においても他人事ではありません。日本の漁業資源にも影響が及ぶ可能性があり、持続可能な社会の実現に向けて、私たち一人ひとりが意識を高め、行動することが求められています。