欧州原子核研究機構(CERN)のBASE共同研究チームは、反陽子を用いた世界初の反物質量子ビットの生成に成功しました。研究者たちは、極低温の電磁トラップに捕らえた一個の反陽子のスピン状態を、約50秒間にわたり安定して制御することに成功しました。
この成果は、物質と反物質の性質を比較することで、宇宙が主に物質で構成されている理由を解明する手がかりとなる可能性があります。反物質量子ビットの生成は、量子コンピューティングや医療診断などの分野での応用が期待されます。
この研究は、2025年7月23日に科学誌『Nature』に発表されました。