バルト海は2025年もその秘密を明らかにし続けており、いくつかの重要な発見が科学者や歴史家の注目を集めています。これらの発見は、古代の水中構造物から長らく休眠していた生命体まで多岐にわたり、この地域の過去と現在に関する新たな洞察を提供しています。
古代の水中壁が発見される
2025年5月、ドイツのレーリク近郊で、長さ約900メートルの古代の石壁が発見されました。この構造物は1万年前のもので、中石器時代に遡ると推定されています。研究者たちは、これが狩猟戦略の一部として使用された可能性があると考えており、初期の人類の間で高度な組織化がされていたことを示唆しています。
NATO作戦中に歴史的な機雷が発見される
同じく2025年5月、NATOのOpen Spirit 25作戦中に、リトアニアの海域で歴史的な戦時中の機雷が発見されました。フランスの軍艦FSアンドロメデによって発見されたこの機雷は、1997年以降にこの地域で発見された200個以上の機雷、爆弾、その他の軍需品の一つです。この作戦には13のNATO加盟国が参加し、過去の戦争の残骸から海底を清掃することを目的としています。
蘇った古代の藻類
2025年4月、科学者たちはバルト海の深海堆積物から7000年前の藻類を蘇らせることに成功しました。この藻類はSkeletonema marinoiで、東ゴットランド海盆の堆積物コアから発見されました。これらの藻類は蘇生後も繁栄し、現代のものと同様の生物活性を示し、海洋史を理解するための新たな道を開きました。