2025年8月15日(金)、オーストラリア株式市場は上昇基調を維持し、S&P/ASX 200指数は0.73%上昇して8,938.60ポイントで取引を終え、史上最高値を更新しました。前日の終値8,894.60ポイントから上昇し、週次でも約1%の上昇となりました。エネルギーセクターは、ブレント原油が1バレルあたり66.61ドル(前日比0.34%下落)で取引されたことを受け、Santos LtdやKaroon Energy Ltdなどの企業が恩恵を受けました。テクノロジー株も小幅に上昇し、Appenは約2%の上昇を見せました。一方、金融セクターは主要銀行間でまちまちな動きとなりましたが、全体としては上昇に寄与しました。
企業買収のニュースが市場を動かしました。Ampolは、オーストラリアのEGグループの燃料事業を約11億豪ドル(現金8億5,000万豪ドル、株式2億5,000万豪ドル)で買収することで合意したと発表しました。この買収により、Ampolの小売事業のフットプリントはほぼ倍増し、コンビニエンス小売戦略を加速させることが期待されています。この取引は、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)の承認を条件としており、2026年中の完了が見込まれています。Ampolは、この買収により年間6,500万~8,000万豪ドルのコストシナジーが見込まれるとしています。小売セクターでは、Baby Buntingの株価が28%以上急騰しました。同社は、アナリストの予想を上回る利益見通しを発表し、特に「ストア・オブ・ザ・フューチャー」と改修された店舗が好調で、改修前の水準を28%上回る売上を記録しています。FY26の利益見通しは1,700万~2,000万豪ドルと設定されており、これはコンセンサス予想を約12%上回るものです。市場全体としては、オーストラリア準備銀行(RBA)による利下げ期待が引き続き投資家心理を支えています。RBAは8月12日(火)に政策金利を25ベーシスポイント引き下げ、3.60%としました。この動きは、金融および不動産セクターに恩恵をもたらすと予想されています。