アップルとアマゾンは、2025年第2四半期の決算発表を控え、人工知能(AI)戦略の遅れやサプライチェーンの課題に直面しています。
アップルは、米国の関税や中国での競争激化、AI市場への参入の遅れなど、複数の課題に直面しています。ウォール街では、2025年4月から6月の四半期で売上高が前年同期比4.2%増の約893億ドルに達するとの予測があります。特に、米国のドナルド・トランプ大統領が外国製iPhoneに25%の関税を課す可能性が示唆され、アップルはインドへの生産移転を進めています。これにより、インド製スマートフォンの生産量は第2四半期に240%増加しました。iPhoneの売上は、中国での需要増加やプロモーション活動により、2.2%の増加が見込まれていますが、他のハードウェア部門では減速が予想されています。サービス部門の売上は10.7%の増加が見込まれていますが、これは前四半期の11.6%から減少しています。中国市場では、Honorなどの競合他社がAI機能を搭載したスマートフォンを展開しており、アップルのAI戦略の遅れが懸念されています。
一方、アマゾンは、2025年第1四半期の決算で、売上高が前年同期比9%増の約1557億ドル、純利益が171.3億ドル(1株あたり1.59ドル)となり、アナリストの予想を上回りました。特に、クラウドコンピューティング部門であるAmazon Web Services(AWS)の売上は17%増の293億ドルでしたが、アナリストの予想にはわずかに届きませんでした。広告部門の売上は19%増の139.2億ドルで、予想を上回りました。第2四半期の売上高は1590億ドルから1640億ドル、営業利益は130億ドルから175億ドルと予想されていますが、米国の関税や競争激化などの要因が影響する可能性があります。
両社は、AI分野での競争力強化やサプライチェーンの最適化など、課題への対応が求められています。