近年の研究により、歩行速度と寿命の関係が注目されています。特に、高齢者において歩行速度が速いほど、長生きする傾向が示されています。
米国の研究では、65歳以上の高齢者を対象にした9つのコホート研究のデータを分析した結果、歩行速度が速い人ほど生存率が高いことが確認されました。具体的には、歩行速度が0.1m/秒速いごとに死亡リスクが12%低下するという結果が報告されています。
また、別の研究では、歩行速度が0.8m/秒未満の高齢者は、平均余命が短い可能性が示唆されています。これは、歩行速度が遅いことが健康状態の指標となり、寿命に影響を及ぼす可能性があることを示しています。
これらの研究結果から、歩行速度は高齢者の健康状態や寿命の予測に有用な指標となる可能性があります。日常的に歩行速度を意識し、適度な運動を取り入れることが、健康維持や寿命延伸に寄与するかもしれません。