北朝鮮は、国内観光の振興と経済活性化を目指す戦略の一環として、ウォンサン・カルマ・ビーチリゾートを公開しました。約2万人の訪問者を収容できるこのリゾートは、金正恩総書記の観光イニシアチブにおける重要な一歩と位置づけられています。
2025年6月下旬に金正恩総書記とご家族が出席されたグランドオープニングでは、北朝鮮の家族が様々なビーチアクティビティやウォータースライダーを楽しむ様子が披露されました。リゾートの収容能力にも関わらず、国境規制やその他の課題により、国際観光は依然として限定的です。
2022年以降、北朝鮮は国境を部分的に再開しましたが、大規模な外国人観光は依然として制限されています。中国からのツアーグループは再開されておらず、羅先での外国人観光客受け入れの試験も短期間で終了しました。少数のロシア人観光客が訪問しており、2025年7月にはウォンサン・カルマと平壌を訪問するグループが予定されています。
ウォンサン・カルマ・リゾートは、国際的な制裁とCOVID-19パンデミックによって大きな影響を受けた北朝鮮の観光部門を活性化させるための取り組みの一環です。2014年に最初に提案されたこのプロジェクトは、遅延に見舞われましたが、現在では同国の観光産業を前進させるための重要な一歩と見なされています。
国際観光客を誘致する上では、限られた交通手段や継続的な国境規制など、課題が残っています。さらに、いくつかのホテルを含む一部の施設はまだ建設中であり、これが多数の観光客を受け入れる能力に影響を与える可能性があります。
結論として、ウォンサン・カルマ・ビーチリゾートのオープンは、北朝鮮の観光部門における注目すべき進展です。しかし、主要な国際観光地としての潜在能力を完全に実現するには、依然として多くの課題に直面しています。今後の動向が注目されます。