Google DeepMindは、古代ローマの碑文を解析・復元する新しい人工知能（AI）モデル「アエネアス」を発表しました。このツールは、断片的なラテン語の碑文を迅速かつ正確に解読し、歴史的な文脈を提供することを目的としています。
アエネアスは、テキストと画像の両方の情報を処理する能力を持ち、176,000件以上のラテン語碑文からなるデータセットで訓練されています。これにより、碑文の欠落部分を復元し、作成された時期や場所を推定することが可能です。
このAIモデルは、特に損傷を受けた碑文の復元において高い精度を示し、欠落部分の長さが不明な場合でも対応できます。また、碑文の地理的起源を62の古代ローマの州の中から特定する能力も備えています。
「アエネアス」は、歴史家や考古学者が古代の碑文を解釈・復元する際の作業を大幅に効率化し、学術研究の新たな可能性を開くと期待されています。