天文学者が報告:暗黒物質の対消滅を示唆するガンマ線ハロー信号の検出
編集者: gaya ❤️ one
東京大学の東郷智典教授らが主導した分析チームが、天の川銀河を取り囲む明確なハロー状のガンマ線構造を検出したと発表しました。この発見は、有力な暗黒物質候補であるWIMP(弱く相互作用する重い粒子)の対消滅を示唆する強力な証拠となり得ます。分析に使用されたのは、NASAのフェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡が2008年から2023年までの15年間にわたって収集した膨大なデータです。観測された信号は、20ギガ電子ボルト(GeV)という特定のエネルギースポットで顕著なピークを示しており、これはWIMP対消滅によって理論的に予測されるガンマ線放出の特性と極めてよく一致しています。
この潜在的な観測の重要性は、その測定された強度と位置によってさらに高まっています。報告された銀河ハローにおけるガンマ線過剰量は、以前に指摘されていた銀河中心付近の過剰量と比較して、10倍も強力であるとされています。宇宙の物質の推定84%を占めるとされる暗黒物質は、電磁相互作用をしないため、従来の手段では未だ検出されていません。したがって、このガンマ線シグネチャは、この捉えどころのない構成要素を直接観測した最初の事例となる可能性があります。
東郷教授は、もしこの解釈が正しければ、これは人類が暗黒物質を初めて「目撃」したことを意味し、確立された素粒子物理学の標準模型を超えた素粒子の存在を示唆すると述べています。このWIMPに推定される質量は約陽子の500倍であり、理論的な期待値と整合しています。この発見は、まさに「目から鱗が落ちる」ような瞬間かもしれません。
科学界は、複雑な天体物理学的バックグラウンドノイズからこのような信号を分離することの固有の難しさから、慎重な精査の姿勢を崩していません。ジョンズ・ホプキンス大学のジョー・シルク教授は、この放射が、銀河中心の過去の活動によって形成された「フェルミ・バブル」に関連する、未解明の天体物理学的プロセスに起因する可能性を指摘しています。ライプニッツ宇宙物理学研究所のモルツ・ムル博士は、既知の恒星天体が通常、これほど高いエネルギーレベルで放射することはないと述べ、所見を限定的に支持しつつも、現時点では決定的な証拠ではないことを強調しました。
この新しい信号は、2009年頃に最初に銀河中心付近で観測されたガンマ線過剰とは明確に区別されるものであり、そちら自体も未解決の異常として残っています。この研究は「宇宙論・素粒子物理学ジャーナル」に掲載されました。研究チームは、宇宙線や星間ガスの相互作用といった既知の発生源を注意深くモデル化し、差し引くことで、残余のハロー成分を分離する作業を徹底的に行いました。
独立した検証の必要性は極めて重要です。研究者たちは今後、WIMP対消滅仮説を検証するためのよりクリーンな背景を提供する天の川銀河の矮小銀河など、暗黒物質が濃密な他の環境で同一の20 GeVシグネチャを検出することに注力するでしょう。チェレンコフ望遠鏡アレイ(CTA)のような将来の観測能力は、確認作業において決定的な役割を果たすと期待されています。CTAは、高エネルギーガンマ線スペクトルにおいて前例のないエネルギー分解能と感度を提供し、マルチTeV領域における暗黒物質検出の限界を桁違いに進歩させる可能性があります。
ソース元
Daily Mail Online
Newsweek
Discover Magazine
Popular Mechanics
BBC Science Focus
ScienceAlert
TeVPA 2025 Valencia, Spain
Cherenkov Telescope Array Observatory - Wikipedia
Scientists may have finally 'seen' dark matter for the 1st time | Space
In a First for Humanity, Scientists May Have Finally Seen Dark Matter After a Century of Searching - Forbes
A mysterious glow surrounding the Milky Way could be first evidence of dark matter - BBC Science Focus Magazine
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