エディンバラ国際映画祭2025：『ソーリー、ベイビー』とアーヴィン・ウェルシュ特集で開幕

第78回エディンバラ国際映画祭（EIFF）が2025年8月14日から20日にかけて開催される。今年の映画祭は、エヴァ・ヴィクター監督のコメディドラマ『ソーリー、ベイビー』で幕を開け、スコットランドの作家アーヴィン・ウェルシュに迫るドキュメンタリー『リアリティ・イズ・ノット・イナフ』でクロージングを迎える。

『ソーリー、ベイビー』は、サンダンス映画祭でウォルド・ソルト脚本賞を受賞した作品で、トラウマからの回復をテーマに、アグネスという女性の人生を繊細に描いている。A24が配給権を獲得しており、今年後半の公開が予定されている。一方、クロージング作品の『リアリティ・イズ・ノット・イナフ』は、ポール・スング監督がアーヴィン・ウェルシュの半生を、著名な俳優陣による著作の朗読やアーカイブ映像を交えながら描くドキュメンタリーである。本作はエディンバラを拠点とするLS Filmsが共同出資・制作し、スクリーン・スコットランドの支援を受けている。

さらに、映画祭ではショーン・コネリー賞のコンペティションも開催される。この賞は、スコットランド出身の俳優ショーン・コネリーの功績を称え、新進気鋭の映画製作者を支援するために設けられた。賞金5万ポンドが授与されるこの賞には、カナダ、アメリカ、イギリス、ギリシャなどからの10本のワールドプレミア作品がノミネートされており、観客の投票によって受賞者が決定される。