LHAASO、銀河系宇宙線「膝」の加速源をマイクロクエーサーと示唆

編集者: Uliana S.

中国のLHAASO(大気シャワーガンマ線観測施設)を用いた国際研究チームは、銀河系内を飛び交う最も高エネルギーな宇宙線の起源に関する長年の難問、特にエネルギー分布の「膝(Knee)」現象の原因解明に向けた重要な知見を発表した。研究チームは、マイクロクエーサー、すなわちブラックホールが伴星から物質を吸い込み相対論的ジェットを噴出する連星系が、この高エネルギー粒子の主要な加速機構である可能性を提示した。

マイクロクエーサーは、銀河系内の恒星質量ブラックホールです。

この研究は、中国科学院高エネルギー物理研究所(IHEP)が主導し、南京大学、中国科学技術大学、イタリアのローマ・ラ・サピエンツァ大学などが参加した国際的な協力のもと実施され、成果は『National Science Review』および『Science Bulletin』に掲載された。LHAASOの科学者たちは、従来の有力候補であった超新星残骸では理論的にも観測的にも超えることが困難とされてきた高エネルギー粒子の加速限界を克服した。彼らは、マイクロクエーサーであるSS 433、V4641 Sgr、GRS 1915+105、MAXI J1820+070、およびCygnus X-1の5天体から、超高エネルギーガンマ線を系統的に検出した。

特にマイクロクエーサーSS 433においては、加速された陽子のエネルギーが1ペタ電子ボルト(PeV)を超え、その放出エネルギーは毎秒4兆個の水素爆弾に匹敵する規模に達することが示唆されている。また、V4641 Sgrからも0.8 PeVのガンマ線が観測されており、親粒子は10 PeVを超えるエネルギーを持つと推定される。これらの観測結果は、マイクロクエーサーが銀河系内でPeVレベルの粒子を加速する重要な加速器であることを裏付けている。

LHAASO観測施設は、中国四川省ガルゼ・チベット族自治州の道孚県、標高4,410メートルの高地に設置されている。2019年4月に観測を開始し、145ヘクタールの広大な面積をカバーするこの施設は、ガンマ線および宇宙線シャワーを観測するために設計された。LHAASOのハイブリッド検出器アレイは、超高エネルギーガンマ線源の検出と、地球近傍での宇宙線粒子の精密測定を同時に可能にする独自の能力を持つ。

この多角的な測定手法により、研究チームは0.15から12 PeVの範囲の陽子エネルギーを衛星実験に匹敵する精度でマッピングし、従来の予想とは異なる「高エネルギー成分」の出現を明確に捉えた。主任研究者である中国科学院の曹振アカデミー会員は、これらの研究が宇宙線の起源に関する主要メカニズムを解明し、ブラックホール系における極限的な物理過程の理解を深めると結論付けている。

関連情報として、LHAASOは2024年2月26日に、はくちょう座の星形成領域において、1 PeVを超える光子を含む巨大な超高エネルギーガンマ線バブル構造を発見したと発表している。この構造内では最大2.5 PeVの光子が観測され、20 PeVまでの高エネルギー宇宙線を継続的に加速する「超PeVatron」の存在が示唆されている。曹振氏は、LHAASOが観測した領域内には、このようなマイクロクエーサーが十数個存在すると推定しており、今後の継続観測が加速機構の解明に不可欠であるとしている。

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ソース元

  • Tribuna do Sertão

  • Microquasars as the major contributors to Galactic cosmic rays around the "knee"

  • Search for neutrino emission from LHAASO observed Microquasar with IceCube 10-year data

  • Large High Altitude Air Shower Observatory

  • Localizado el primer súper acelerador de rayos cósmicos

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