米国、エネルギー危機のキューバへロシア産原油タンカーの入港を容認

編集者: Tatyana Hurynovich

ドナルド・トランプ米政権は、ロシア船籍のタンカー「アナトリー・コロドキン」がキューバ領海へ入港することを許可し、既存の制裁措置を一時的に緩和する決定を下した。この措置は、ワシントンが主導してきた事実上の燃料封鎖において初めての顕著な突破口となり、深刻なエネルギー不足に喘ぐキューバにとって極めて重要な意味を持つ転換点となった。

約10万トンの原油を積載したこのロシア国旗を掲げるタンカーは、2026年3月30日(月曜日)にキューバ東端の沖合で確認された。当局のスケジュールによれば、翌31日(火曜日)にはマタンサス港への入港が予定されており、電力網の維持に不可欠な燃料を供給する見込みである。

今回の事態は、キューバ国内でかつてない規模のエネルギー不足が発生している中で起きた。この危機は、2026年1月3日の米軍作戦によりベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が拘束され、同国からの主要なエネルギー供給が途絶えたことで決定的なものとなった。テキサス大学オースティン校の専門家ホルヘ・ピニョン氏の分析によれば、10万トンの原油は島全体の需要の約12.5日分、すなわち約2週間分の燃料を賄うことができる。現在、キューバは1日あたり約10万バレルの石油を必要としているが、国内生産量は約4万バレルにとどまっているのが現状だ。

エネルギー危機は社会のあらゆる側面に深刻な打撃を与えている。キューバのオスカル・ペレス=オリバ・フラガ副首相は、相次ぐ停電の影響により、1万1000人以上の子どもを含む10万人以上の市民が予定されていた手術を待機している状態にあると報告した。さらに、燃料不足は食料の生産、輸送、貯蔵プロセスを停滞させ、水道システムの安定運用にも深刻な悪影響を及ぼしている。

ホワイトハウスによる「アナトリー・コロドキン」の入港許可は、2026年3月29日のトランプ大統領による公的な声明を受けたものである。大統領はこの中で、供給国がどこであれ、キューバへの石油供給を妨げない意向を表明していた。

トランプ氏は声明の中で、「キューバはすでに終わった国だ。体制は劣悪で、指導部は極めて腐敗している。石油を積んだ船が到着しようがしまいが、それによって何かが根本的に変わることはない」と、現政権に対する厳しい見解を述べた。

その一方で、大統領は「ロシアからであろうと他国からであろうと、供給を許可する方が賢明だ。人々には暖房や冷房、そして生活を維持するためのあらゆる手段が必要だからだ」と付け加え、人道的な配慮が今回の決断の背景にあることを示唆した。

ロシア産タンカーの到着は一時的な緩和をもたらすものの、専門家らはこれが長期的な解決策が見つかるまでの「時間稼ぎ」に過ぎないと見ている。今後の両国関係の進展においては、マルコ・ルビオ国務長官とキューバのミゲル・ディアス=カネル大統領が、引き続き鍵を握る重要人物となるだろう。

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