ドライ・クリーニング、新作『Secret Love』を発表:信頼の音色と静かなる力

編集者: Inna Horoshkina One

クルーズ船のデザイナー

ロンドンを拠点に活動するポストパンク・カルテット、ドライ・クリーニング(Dry Cleaning)が、待望のサード・スタジオ・アルバム『Secret Love』のリリースを発表しました。この新作は、名門レーベル4ADから2026年1月9日に発売される予定です。

バンドの構成メンバーは、ヴォーカルのフローレンス・ショウ、ギターのトム・ドウス、ベースのルイス・メイナード、ドラムのニック・バクストンの4人です。彼らはこの新しいレコードについて、「私たちのサウンドが育まれた、人間的な繋がりの中核をなすもの」と表現しており、アルバムの根底にあるテーマを強調しています。

リリースに先駆けて公開された先行シングルは2曲あります。最初に発表された「Hit My Head All Day」に続き、「Cruise Ship Designer」が第2弾として公開されました。特に「Hit My Head All Day」は、現代社会における認知操作や情報ノイズといったテーマを探求しており、デジタルな歪みに対する不信感や疲弊感を反映しています。

また、「Cruise Ship Designer」のミュージックビデオでは、ベーシストのルイス・メイナードが、最小限の動きによる振り付けを披露しています。この映像表現は、シンプルな動作を瞑想的な形式へと昇華させ、内なるリズムに対する身体的な応答として機能している点が特徴的です。

『Secret Love』の制作は、ロンドンのペッカムにあるリハーサル・スペースで行われました。バンドのメンバーは、この制作期間を「お互いの声に再び耳を傾けることを学び直す時間だった」と振り返っています。プロデューサーには、ウィルコ(Wilco)ディアハンター(Deerhunter)との仕事で知られるケイト・ル・ボン(Cate Le Bon)が起用されました。彼女の協力のもと、この作品は「信頼」という中心的なテーマを体現する、一音一音が信頼の行為として響くアルバムに仕上がっています。

この新作は、高い評価を得た過去のアルバム、『New Long Leg』(2021年)『Stumpwork』(2022年)の論理的な発展形となるでしょう。ドライ・クリーニングのスタイルは、ポストパンクの直接的な表現と詩的な客観性が独自に融合していることで知られています。批評家たちは、彼らの音楽性をワイヤー(Wire)、マガジン(Magazine)、ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)の影響下にあると評しつつも、フローレンス・ショウのモノクロームなヴォーカルが持つ特異なエネルギーを強調し、彼女をローリー・アンダーソン(Laurie Anderson)と同列に並べることも少なくありません。

全11曲が収録される『Secret Love』には、既出のシングルである「Hit My Head All Day」「Cruise Ship Designer」のほか、「My Soul / Half Pint」、そして表題曲である「Secret Love (Concealed in a Drawing of a Boy)」などが含まれています。

アルバムのリリースを記念し、バンドは史上最大規模となる単独公演を予定しています。日程は2026年4月22日、会場はロンドンのO2 Academy Brixtonです。この作品は「単なる音楽ではなく、再び聞くことを学ぶための手段」であると、バンド自身が語っています。

ソース元

  • Dork

  • Cruise Ship Designer | Dry Cleaning (Bandcamp)

  • Dry Cleaning release new single, 'Cruise Ship Designer' | The Line of Best Fit

  • Dry Cleaning Share New Single 'Cruise Ship Designer' Ahead of Upcoming Album 'Secret Love' - Indie is not a genre

  • Secret Love | CD | Dry Cleaning | Official Store

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