ジャッキー・チェン、ロカルノ映画祭で生涯功労賞を受賞

アクション映画界のレジェンドであるジャッキー・チェン（71歳）が、2025年8月9日に開催された第78回ロカルノ映画祭で「キャリア・パルド賞」を受賞し、長年の映画界への貢献が称えられました。この賞は、彼の映画界における功績と世界中の観客に与えた影響を讃えるものです。

授賞式はピアッツァ・グランデで行われ、チェンは自身の監督・主演作である1983年の「プロジェクトA」と1985年の「ポリス・ストーリー」の上映に際し、ファンに感謝の言葉を述べました。71歳になった現在も「まだ戦える」と語り、父親からの励ましを思い起こすエピソードを披露しました。

翌日にはファンとの公開パネルディスカッションも開催され、約60年に及ぶキャリアについて語りました。彼のキャリアは、武道、コメディ、革新的なスタントを融合させた独自のスタイルでアクション映画のジャンルを再定義し、世界的なアイコンとして確立しました。ロカルノ映画祭の芸術監督ジォーナ・A・ナッザロ氏は、「監督、プロデューサー、俳優、脚本家、振付師、歌手、アスリート、そして危険なスタントマンであるジャッキー・チェンは、現代アジア映画のキーパーソンであると同時に、ハリウッド映画のルールを書き換えた影響力のある人物です」と称賛しました。

チェンの映画は、単なるエンターテイメントを超え、文化間の架け橋となってきました。彼の作品は香港映画の黄金時代を象徴するものであり、特に「ポリス・ストーリー」シリーズは、その革新的なスタントとストーリーテリングで映画業界に大きな影響を与えました。1985年の「ポリス・ストーリー」では、バスからの飛び降りやポールを滑り降りるシーンなど、危険で創造的なスタントが話題を呼びました。

ロカルノ映画祭は1946年に設立され、以来、大胆で革新的な映画製作の場を提供してきました。チェンの受賞は、この映画祭の伝統と世界中の才能を称賛する姿勢を際立たせるものです。彼の功績は、映画を通じて世界中の人々を結びつけ、インスピレーションを与えるという、より大きな物語の一部と言えるでしょう。